KOC 準決勝2日目と感想

 

キングオブコント2020準決勝の2日目(9月4日金曜)を観に行ってきました
こんなにしっかり文章にするのは初めてなのですが、備忘録の意味を込めて書きます

 

今年は大阪の準々決勝と準決勝2日目を見に行きました
昨年(2019)は大阪2回戦、東京準々決勝(両日)、大阪準々決勝、準決勝(両日)、
一昨年(2018)は準決勝(2日目のみ)を観たので、それらの公演との比較もあります

 

座席は二階席で、かなりまばらに座っていたこともあり一階席で観ていた人とはウケの感じ方はかなり違ったのではないかと思います。ウケていたかどうかはあくまで自分と周囲の体感です


MC・あべこうじ

例年通り注意事項を読み上げていく。お客さんが一番気になっていたであろうシークレット制度についての言及がなかったためどことなくソワソワした気分になったのは自分だけだろうか。
既に巨大なスクリーンが設置されているステージに「こんな大きなスクリーン使うのギースだけでしょ(笑)」

審査員
TBS・ナガオ、サカモト
作家・タカス、ウチムラ、イトウ、エンドウ、コバヤシ、ナカマ(ナカノだったかもしれません…)
審査員はうろ覚えでフルネームまではメモしきれず…

 

ネタ

香盤通り、タイトルの明記はしていません


マイスイートメモリーズ
トップバッター。巨大モニターを使うのはギースではなく彼ら。トップにしては良い感じのウケ。途中で使用するレーザーポインターの光が小さく、こちら(二階席)からはうまく見えず、笑いどころが伝わりきらなかった感があった

ダンビラムーチョ
芸能人のモノマネネタは準決勝ではなかなか無いと思うので新鮮だった。個人的にはすごく好きな人選だったからずっとニヤニヤしてしまった。大原さんの歌は漫才だけでなくコントでも鉄板

ネルソンズ
鉄板の強ネタ。ウケてはいたが爆発レベルではなかったかな、と。過去の強いネタを持ってきていた組は総じて(後述のGAG以外)ウケてはいるもののネタバレしすぎているため大爆発!には至らなかった感じ

・TCクラクション
遠くからだと少し分かりにくいかな?と感じたが、意外とちゃんとボケ部分は肉眼で確認できた

アインシュタイン
稲田さんのパワーで押し切る感じ。いつどこで見ても稲田さんの顔の強さは変わらない。個人的にはオチが好きだった

・さんだる
サイコパスなボケの不気味さをより強く感じられる演技が良かった

GAG
去年の準決勝でもやったネタ。大爆発。徐々に笑い声が大きくなっていき、最後はキレイにオチていて、見ていて飽きない。序盤は(客が)フワフワしていた感じもしたが、椅子を使うところからウケが強固なものになった気がした

ラフレクラン
ウケていた。彼らっぽい感じのコント。分かりやすいし、個人的には感情移入しやすい感じで良かった

・ママタルト
檜原さんのツッコミワードで笑いをもぎ取っていき、終盤にはかなりウケていた。肥満さんは二階席から見ても規格外のデカさ

ロングコートダディ
爆発していた。兎さんがミスしようが無いネタで安心して観ることができた。個人的にすごく好きなネタなのでBLITZで観れたことに感動

ゾフィー
You Tubeにも上がっている鉄板のネタでウケていた。途中で2人の黒子が袖からモニターをがらがら運んできたところで思わず笑ってしまった。

・かたつむり
なんというかすごく東京吉本っぽさを感じた。AGEAGEライブ感というか

うるとらブギーズ
大爆発。この日のイチウケ。どんな展開なんだ…とワクワクしていたところに、どんどん重ねられるパワーのあるツッコミに絶え間なく笑いが起こっていた

・元祖いちごちゃん
今年も舞台上で物を食べていたコンビ。食べていたのはもちろんハイパーペロちゃん。個人的にはあの曲がかかると無条件で笑ってしまう

相席スタート
白い丸のラグマットに白いソファーの相席おなじみのセット。二日ともよくウケているイメージの相席にしては控えめなウケ

すゑひろがりず
三島さんの声量のパワーには笑わずにはいられない。今日も鼓はよく鳴っていた

サルゴリラ
すごく強いネタがあるらしい…!との噂だけ目にして楽しみにしていたがそのネタではなかった。なんだったんだろうその噂は…。二人になってからは見るのは初めてだったかも

ニッポンの社長
爆発。ケツさんのリアクションは本当に素晴らしい。ケツさんの鬼気迫っている感じと、どこか飄々としている辻さんの対比が良い。ここで前半ブロックが終了。途中に一度換気を兼ねた休憩有り

ジャングルポケット
爆発。二対一で斎藤さんがせめられる構図は鉄板でいつ見ても面白い。あくまで体感だが時間が短く感じた。気のせいかな…?時間が早く感じる程笑ったからかもしれない…?

滝音
爆発。最初のバラシでウケて、そこからはベイビーワードでウケを重ねていく感じ。以前の準決勝よりもワードでウケるようになったなと思った。東京のお客さんに認知された感

・ザ・マミィ
哀愁漂う役の酒井さんは鉄板で面白い。どこか可哀そうな、不幸そうな役が似合う

ジャルジャル
ウケていた。一つのボケをしつこく重ねる鉄板のネタ構成。準々決勝の時(ネタは準決とは違う)の方がウケてた感じはしたが、準決勝でも十分ウケてはいた。

・ななまがり
ウケていた。初瀬さんの声量は二階席でも十分届くレベルで大きくて笑ってしまった。あの大仰しい仕草と表情には笑わずにはいられない

・ザ・ギース
ウケていた。高佐さんはなんだかネタを作るたびに特技を増やしていないか…?ちゃんとお笑いに生かせている、というか生かすための特技なのが素晴らしいと思っている

男性ブランコ
ウケていた。この日の中で5分を通してずっとウケていたのがうるブギだったら、瞬間の爆発力では男ブラが一番だった。今までのストーリーをひっくり返されるようなラストには度肝を抜かれるし、唖然としながら、でもめちゃくちゃ笑いながら暗転を迎え、客席全体から大きな拍手が鳴っていた

・ニューヨーク
大きな展開は無く、一つのことを繰り返すしつこいタイプのネタ。嶋佐さんはこのコントのような役がすごく似合う。演技も良いし。ちなみに顔があまり見えなかったのもあって登場してから1分くらいニューヨークだと気付かなかった

蛙亭
ウケていた。昨年と同じネタだったからか爆発にはなっていなかった。中野さんの面白さとキモさと可愛らしさが同居している感じは他の芸人にはない魅力。コントの役柄もどこか憎めない感じがして好き

・サンシャイン
アツい坂田さんに振り回されるのぶきよさん。のぶきよさんが坂田さんにつられるところでは見ているこちらもアツくなってしまった

空気階段
ウケていた。もぐらさんのおじさん役に対してのかたまりさんの立ち位置があまり見たことないものだったので、こういう関係性も面白いなと思った。もぐらさんがネタ中動いてるのを見ると身体大丈夫…?と心配になってしまう

ビスケットブラザーズ
他のコンビには無いような設定のコントなのが魅力的。というかそんな設定のネタが他にあったら恐い。原田さんのパワーと原田さんにしっかりツッコミはいれるけど決して否定ではないきんちゃんの優しさが良い

ジェラードン
ウケていた。過去テレビでもやっていた鉄板のネタ。海野さんの登場時間が思っていたよりもだいぶ短くて笑ってしまった。ラストのかっこよくない二人によるかっこよさが凄く良い

ファイヤーサンダー
サイコパスの崎山さんとまっすぐ、愚直な藤田さん。振り回される藤田さんの少々アホっぽいくらいの反応が良い。今年の崎山さんはいったい何貫の寿司を食べるのか

5GAP
分かりやすすぎる馬鹿馬鹿しさには思わず笑ってしまう。長時間コントを見ていたという疲労も忘れてしまう程の爽快感。

・オフローズ
1組のみのVTR審査。全て終わったと一度思ってしまってからネタが流れるので、集中力がかなり下がっていた。是非生で見たかった。


ウケていた<爆発<大爆発

警告音が鳴ったコンビはいたものの、強制暗転は無かった

 

 

感想

 

11時30分開場、12時30分開演
11時40分頃に会場に着いたが、入口付近にはスタッフさんしかおらず、お客さんが全然いなかった…本当に会場はここであっているのか?と不安になったのは初めてだった。
大阪準々決勝との違いは体温検査が無かったことと、自分で住所等を記入しなかったこと。チケットよしもとのIDをスマホの画面に表示し、それをスタッフさんに見せると、スタッフさんがIDの番号のみを記入していた。スタッフさんが書いていた紙は準々決勝で住所等を記入させられた紙と同じ。自分でチケットを取っていない場合はどうするのだろうか、と思ったが、しっかりした確認は全くされなかったので、よしもとIDを持っていれば誰でも入れるようにはなっていた。
会場内は3席空けて着席。自分の周囲にはお客さんが座れる空席もあったのだが、右隣も斜め前も誰もいなかった。関係者用の席だったのだろうか。ちなみに後方に座っていた関係者っぽい人が休憩の度に電話をしていて迷惑だった。こういうところがKOCの良くないところなんだよな…と勝手に思ってしまう。
会場内は空調がかなりしっかりしているのと、定期的な換気の影響でとても寒かった。後半は正直疲労よりも寒さの方が苦痛だった。
終演後は後方の客から規制退場。しかし出口付近や駅へのエレベーターではやや混雑していた。

 

全体的なウケ量は例年よりは少なかったとは思うが、おかしいくらいに笑いが無かった、ということもなかったと思う。今、このような状況下でも、何としてでも準決勝を見に行くんだ!という気合の入ったお笑いスケベ達の集まりなのだから、ちゃんと笑っていたのではないだろうか。個人的には、他人の笑い声が聞こえないからこそ自分が笑いたいタイミングで笑えたし、体や首を動かしても気にならず、前の座席の人に視界を邪魔されるということもなかったところがメリットだったと感じた。ただ、どうしても全体の爆発力には劣るので、あの日あの場で観た人のみが共感できるワクワク感、みたいなものが無くなってしまったのは寂しい。

 

今年は決勝進出者はシークレット制ではなく事前発表制に変更された。一昨年、昨年、と準決勝初日にあべこうじによる「今年はシークレットです!」が無かった時点で何か変更があるのかな、とは思ってはいたが、シークレット廃止になるとは正直信じていなかった。最後にあべこうじの「今日(決勝進出者が)分かるかも…」との発言があったのだが、ぽろっと言ってしまったような感じで、しっかりマイクを通して言った正式な発言ではなかったように感じた。


シークレットかどうかもシークレット、なんて全く面白くもない。最初から事前発表なのが決まっていたのであれば発表してしまえば良い。準決勝初日の時点ではそれが発表できない不都合な点があったのだろうか。それならば、決勝まで残り約3週間の時点でちゃんと決定していないということへの段取りの悪さを感じてしまう。
そもそも、シークレットかどうかの発表をMCのあべこうじがすること自体がおかしい。本来ならキングオブコント運営が、TBS側が、言うべきことではないのか。出場者でもない一人の芸人に任せていいのか。

 

密を避けるため、今年は準決勝進出者が一堂に会し結果が発表されることは無くなった。あのシーンでの決勝にいったコンビの笑顔や嬉し泣き、その後ろに見える敗退者たちの苦虫を噛み潰したような悔しさが滲む顔の対比がとても好きなので、それが見れなくなるのは悲しい。せめて発表の瞬間の各コンビの反応くらいは見させてほしい。

 

決勝進出者の発表は9月7日月曜日の17時。現在は寄席の出番が追加された、崎山さんがお寿司を食べた、金玉の数はいくつだ等の進出者予測の情報が錯綜している。こうやって誰がいくのかを予測する楽しみも今年は数日しかないと思うと少しだけ寂しくなってしまう。だからといってシークレット制度には二度と戻ってほしくはないが。